Friday Night
グルメ心が旺盛でない私でも何か今日はとびきり美味しいもの、あるいは凝ったものが食べたいなアと思う時がある。そんな時はやはりカルディでそれっぽいものを買うわけだ。昨日はグリーンカレーにした。無論自分でクックする。
ところで私は今年35歳になる。同級生には高校生の子供がいる者もある。私の母親がこの年齢の時、私は中学に入学して部活に明け暮れていた。
グリーンカレー。キッチンには異国の香り。千切りのたけのこをたくさん入れた。ミックスビーンズに、鶏もも、オクラ。キュウリとミニトマトがあったのでそれらはスイートチリソースでサラダに。
自分に高校生の子供、いや中学生の子供、いやいや、小学生の子供がいたとしたらと想像しただけでも気まずいや。先日、香取慎吾さんが何かでおっしゃったらしいのだけれど、世間のイメージ通り子供は好きだと。ただ、それは友達として付き合ってるから友達として好きってだけで、じゃあ自分が自分の子供を育てたいかというのは、それは違うかも。といったようなニュアンスの内容。これに私は強い共感を覚える。そう、そうそう、それ。
グリーンカレー。一度だけ外で食べたことがある。日本のカレーが食べたいと思った。インドカレーも好き。緑色じゃないカレーが食べたいと思った。昨日は、カルディの混雑に促され選んでいる余裕がなかった。手の届くところにそれがあった。
以前、幼稚園児から小学生までが在籍するサッカークラブでコーチの仕事をしていたことがある。退職する際、子供達から熱い手紙をもらったり、保護者の方々からも贈り物をいただいた。泣いてくれる親子もいた。辞めてくれるなと訴えてくる兄弟もいた。
グリーンカレー。辛くて泣いた。スプーンを口に運ぶ度にむせる。咳き込む。鼻が出る。泣く。
サッカー少年のお母さん方に、早くいい人見つけて結婚して子供を云々と散々、浴びたっけ。うるせえという話だ。うるせえという話ではあるのだけれど、やはり家族ができるのは素晴らしいことなのでしょう。そういえば、私が敬愛する小説家坂口安吾も結婚なんか子供なんかといいながら、息子さんとキャッチボールだ。安吾に倣ってみるのも、一興かな。
グリーンカレー。豆を入れたのは正解だ。フォカッチャもやっぱり目論見通り合うって話。
結婚をしている人が不思議でならない。離婚する人は不思議ではない。
グリーンカレー。辛い辛いと呼吸を細めるひとりの夜。
辛いね辛いねと言い合って食べると辛さは半分になるのだろうか。美味しさは倍になるのだろうか。もしそうなれば、レシピの立場が気の毒だね。
グリーンカレー。元気が止まらない。食べたらどこにも行かずに読書する。金曜日の夜に合う気がした。
0コメント