打ち合わない、打ち合わせ。
打ち合わせの席で、打ち合えない時が稀にある。
この人愚痴をただただ気がすむまで僕に話す気だな、となれば最後までそれを聞き、もっと絞りだせ、まだあるだろうと煽るのが私がやることの相場なのですが。
先日、とある案件の打ち合わせも時間切れ。話はなにもまとまらず。
その帰路のこと。
いい風が私の体を通り抜けていきました。
先の時間のことは、ま、いいかってなことを思ってみれば束の間、スマホの画面上で例の話はサラリさらりとまとまったのです。
私は職業としての芸人をとうの昔に辞めていますが、生き方としてのそれは辞めるとか辞めないとできないようで。人間の愚かさ、恥ずかしさをさらけ出すのも芸人の仕事のひとつ。
であれば、愚痴のひとつやふたつ醜態のひとつやふたつを肯定することも、これまた私の暮らしかなと。
打ち合えない打ち合わせ、これもまた一興であります。
会うって、大事ね。スマートにいかないからおもしろい。
先方に「どうぞいじってください」と言っていただいたので、書きました。
いじってと言われると、いじりたくなくなるものなんですけね。
「絶対いじるなよ! いじったら承知しないからな! いじるなよ〜いじるなよ! 絶対いじるんじゃないぞ!」
こういったセオリーというか様式美、型の美しさもございます。
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