おもしろい人は得か? 損は?
ここでいう「おもしろい」とは、人を笑わすことに長けている人のことをさします。
得でしょうね。美人が得するのと同じであると私は考えます。
私の母は、周囲に美人だと称されていました。私の同級生、親戚、バイト先の同僚や社員、教員にいたるまで。母いわく、職場でもそうだと。母の話が嘘でなければ、様々なお菓子、お肉、有給などはその賜物なのでしょう。あの人物の器量が一般的に悪いものとされているようであったら、私は牛肉を知らずに育っていたかもしれません。
しかしながら、息子である私には、到底美人とは思えないわけです。どう客観的に見ようとしても見られない。あれが、そんなわけないと。
母も、かつて私に言いました。「あんたがおもしろいとは到底思えない」
うるへえよ。
おもしろいと、笑うと、人は心を開いてくれます。鍵が開いちゃうようです。私も、笑わせられるとついそうなります。無意識ですわな。
おもしろい人だと認識されると、頭が良いと勝手に思ってくれることも多々あります。いわゆる馬鹿を演じても、いやあれは実はと感心されたりします。
君のおかげで笑って過ごせたと、感謝されることもあります。
モテることもあります。基本的におもしろい人はモテます。おもしろい人はもれなく相手を思いやることができ優しいからでしょうね。優しい人がおもしろいとは限りませんが。
笑うと健康に良いというアレがありますが、本当にそうであるならば、その笑い声を人より多く聞く、笑わせる側の人はやはり健康的かと問われれば、ちがうような気がします。たしかに、笑わせることが好きな人は笑うことがまず好きです。好きですが、笑わせる方にエネルギーを注ぎ神経を研ぎ澄ませるわけですから、収入も多いけど支出も多いといった具合でしょうか。でも、そこに残った少しの利益が精神に膨大な豊かさをもたらすわけです。
ついでに私も書いておきますが、笑いの快楽を知るものはクスリをやりません。すべての芸人さんは快楽主義の哲学を持っているのです。
さて、損はあるか。
やはり表裏一体としか言えませんな。
私はイケメンではないので男前の気持ちは分かりかねるのですが、「俺じゃなく俺の顔が好きなんだろうな」みたいな! ことは何度か思ったことがあります。
「なんかやってよ」や、「なんかやれ」など、礼を欠いたそれらの言葉で言われるとどうもね。極端な話、「脱げ」って言われているようなものです。脱がないなら帰れと。最低ですわな。まあ、すべての芸人さんが経験することですね。みな、痛みを知っています。
でも、考えようによっては!
ピンチをチャンスに!
だなんて啓発をするつもりは一切ございません。
おもしろくなりたい、人を笑わせられるようになりたいとお考えの一般の方に「こういうこともあるよ」とお伝えするだけのことであります。脱ぐ必要はまったくありません。プロではない、お仕事ではない場合、無理する必要もね。ないですよ。笑わせたいあなたが笑えなくなる辛い時間なんて、自ら取りに行かないでくださいね。
てなわけで、損なんてないでしょう。あるとすれば、損をしたなと認識する自分がいるだけで、損なんてものは実存しないのです。チャンチャン。
だけど、ピンチを切り抜ける方法として、「笑い」があるのはまぎれもない真実。
鍵が開いた瞬間、サッ!
斬るなり、逃げるなり。あるいは握手をしたり。プライベートも、ビジネスも、笑わせたもの勝ちですな。いや、winwinか。いやいやいや、winwinwinにもなり得るわけです。
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