たれ目の日乗。〜もはやホラー、そしてメロウ〜
滝に打たれたらもう、私のたれる目尻は抵抗むなしく滝壺に吸い込まれることだろう。
顔だけがそこにあり、スクリームを経て、耳なし芳一ならぬ、目なし芳一か。もはやホラーである。だから、苦行をする予定は今生ない。
柔和な印象を与えるらしいこのたれ目、それを備える人物はさて本当に柔和か否か。甚だ疑問である。たれ目に対する様々な偏見を採集し、その謎やメカニズムを解明したい。誤解を解きたい思いがある。たれ目だからといって、優しくなんかないんだと。いつも静かに笑っていられるかいと。
雨にも負ける。
ちょっと強めの雨が降ればアスファルトにまで目尻はたれる。
こちらの意に介すことなくそれは降る。
濡れる。たれる。
雨に打たれれば、メロウである。
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